【GA4実践】流入元別の改善施策|参照元ごとのKPI設定と次の打ち手

GA4流入元別の改善施策|参照元ごとのKPI設定と次の打ち手

GA4で「トラフィック獲得」レポートを開くと、
google / organicgoogle / cpcfacebook / social
たくさんの流入元が並んでいます。

「セッション数が増えた!でも、次に何をすればいい?

結論、流入元ごとに”見るべきKPI”と”次の打ち手”は別物です。
同じ指標を全流入で追うと、改善がズレます。

例えば、

  • 自然検索(organic)エンゲージメント率 × キーイベント率→ 検索意図とLPの整合性を改善
  • 有料広告(cpc)CPA × セッションキーイベント率→ 広告文とLPの役割分担を見直す
  • SNS(social)新規率 × エンゲージメント率→ 集客後に”読ませる/動かす”導線を整える

この記事では、流入元を 5タイプ(自然検索/広告/SNS/参照サイト/ダイレクト) に分けて、
参照元ごとのKPI設計 → 原因の当たり → 次の改善施策 まで落とし込みます。

まずはベースラインとして、標準レポート(トラフィック獲得)で
①セッション → ②エンゲージメント率 → ③キーイベント数 を確認し、
“どの流入が強い/弱いか”を当たり付けしましょう。

それでは順番に見ていきます。

前提として、Day 15「セッション数の定義と見方」を読んでおくと迷いません
(参照元変更・日付またぎで”セッションが増える”仕様を知らないと判断を誤ります)。
👉 Day 15記事:セッション数の定義と見方を完全解説

流入元を5つに分類する

GA4の「トラフィック獲得」レポートで表示される 「セッションの参照元/メディア」 は、“どこから訪問者が来たか” を示すディメンション(分析軸)です。

例えば google / organic はGoogleの自然検索、google / cpc はGoogle広告などの広告流入、facebook / referral は他サイト経由の流入…というように読みます(※広告やSNSはUTMの付け方で表記が揺れます)。

参照元/メディアは数十〜数百パターンになりますが、改善施策を考えるときは まず5タイプに分類 すると一気に整理できます。

タイプ主な参照元/メディア(例)意味
① 自然検索(Organic Search)google / organic
bing / organic
検索結果からの流入
② 有料広告(Paid)google / cpc
facebook / paid_social
instagram / paid_social(UTM次第)
広告費を使って獲得した流入
③ SNS(Organic Social)facebook / social
twitter / social(X)
instagram / social
SNSの無料投稿からの流入
④ 参照サイト(Referral)note.com / referral
example.com / referral
他サイトのリンク経由の流入
⑤ ダイレクト(Direct)(direct) / (none)参照元不明(直打ち/ブックマーク/アプリ内ブラウザ/UTM不足などで増えやすい)
GA4の流入元を5つに分類した図解

なぜ5つに分類するのか?
理由は、流入元ごとに「目的」と「改善の打ち手(見るKPI)」がまったく違うからです。

例:

  • 自然検索:長期で伸ばす → LP別のキーイベント率/検索意図/内部リンク
  • 有料広告:短期で獲得 → CPA×セッションキーイベント率/広告文とLPの整合
  • SNS:認知〜再訪の起点 → 新規率×エンゲージメント率/導線(次に読ませる・動かす)

「全流入で同じKPIを追う」のは非効率です。
次のセクションで、流入元ごとに「見るべき指標(KPI)」を整理します。

参照元/メディアの詳しい読み解き(UTM設計・表記ゆれ対策)は、Day 18記事で深掘り予定です。
👉 Day 18記事:参照元/メディアの見方完全ガイド(近日公開)

流入元ごとに見るべき指標

流入元を5つに分類するのセクションで5つに分類した流入元は、それぞれ“役割(目的)”が違うため、見るべきKPIも変わります。

全流入で「セッション数だけ」「エンゲージメント率だけ」を追うと、改善の方向がズレます。
流入元の役割に合わせて “量 → 質 → 成果” の順で整理しましょう。

流入元別の主要KPI一覧

流入元主要KPI(GA4で追う)改善の方向性
① 自然検索セッション数(量)
エンゲージメント率(質)
ランディングページ別:セッションキーイベント率(成果)
SEO改善(検索意図×LPの整合)
コンテンツ強化・内部リンク最適化
② 有料広告セッション数(量)
セッションキーイベント率(成果)
キーイベント数(成果)
広告文×LPの整合性
ターゲティング/訴求/LPの改善
※CPA/ROASは広告管理画面で確認
③ SNSセッション数(量)
新規ユーザー(量)
エンゲージメント率(質)
拡散で新規を増やす+導線設計
(次に読ませる/登録させる/問い合わせへ)
④ 参照サイトセッション数(量)
平均エンゲージメント時間(質)
参照元別:セッションキーイベント率(成果)
“質の高い参照元”を見極める
関連性の高い掲載・導線を増やす
⑤ ダイレクトセッション数(量)
キーイベント率(成果)
リピート傾向(再訪)
ブランド/再訪の受け皿を強化
(ブックマーク促進・メルマガ/LINE登録など)
※補助で「セッション÷ユーザー」を確認

なぜKPIを分けるのか?

例えば、SNSは“新規ユーザーを連れてくる役割”が強い流入です。
セッション数が増えても新規ユーザーが伸びないなら、拡散や発見導線が弱い(=既存だけが反応)可能性があります。

一方、ダイレクトは“再訪の受け皿”になりやすい流入です。
セッションが出ていてもキーイベント率が低いなら、「再訪しても行動に繋がっていない」=導線やオファーの課題が疑えます。

流入元の役割に応じて“何を測るか”を変えると、改善の精度が上がります。

次のセクションでは、5つの流入元それぞれの 具体的な改善施策 を解説します。

標準レポート(トラフィック獲得)での確認方法は、Day 15記事を参照してください。
👉 Day 15記事:セッション数の定義と見方を完全解説

流入元別の改善施策【5パターン】

 GA4のトラフィック獲得レポートで流入元別のKPIを確認する画面

流入元ごとに見るべき指標のセクションで整理したKPIをもとに、5つの流入元それぞれの 具体的な改善施策 を解説します。


先に結論:改善は「多いところから」やる

流入元別の改善は、次の順番で進めると迷いません。

  1. セッション数が多い流入元から着手
  2. 同じ流入元の中で セッションキーイベント率が低いLP を優先
  3. 最後に エンゲージメント率が低いLP で「期待ズレ」を潰す

① 自然検索(Organic Search)の改善施策

まず見るKPI(優先)

  • LP別セッション数
  • LP別セッションキーイベント率
  • エンゲージメント率(期待ズレの判断材料)

現状確認のポイント

  • セッション数が少ない → 検索流入の土台不足(順位・インデックス・テーマ不足)
  • エンゲージメント率が低い → 検索意図とLP内容がズレている
  • LP別セッションキーイベント率が低い → 導線・オファー・内容の弱さ

改善施策(やる順)

1. Search Consoleで「表示はあるのにCTRが低い」クエリを特定
→ タイトル・ディスクリプションを検索意図に寄せて改善。

2. 「流入が多いのにCVしないLP」から冒頭を直す
クリック率は高いのにエンゲージメント率が低いなら、LP冒頭で期待を外しています。
→ 導入文・ファーストビューで「検索意図の結論」を先に出す。

3. 内部導線を強化して回遊を作る
関連記事・次に読む導線(本文中・末尾・目次下)を追加。
アンカーテキストも「次に何が分かるか」が伝わる形に揃える。

次のステップ
SEOの詳細施策はPhase 2のSEO記事で深掘り予定です。


② 有料広告(Paid Search / Paid Social)の改善施策

役割分担(重要)

  • GA4で見る:流入別 / LP別の セッションキーイベント率
  • 広告管理画面で見る:CPA・ROAS(配分・停止・入札は広告側が本筋)

現状確認のポイント

  • セッション数は多いがセッションキーイベント率が低い → 広告訴求とLPがズレている
  • キーイベント数は出ているがCPAが高い → ターゲティング・入札が重い
  • 特定の訴求だけ成果が低い → クリエイティブ(コピー/画像/動画)問題

改善施策(やる順)

1. 広告訴求とLPファーストビューの一致を作る
広告で言ったことが、LPの最初で「すぐ見つかる」状態にする。
→ 広告のキーワード/ベネフィットをLPの見出しに反映。

2. LP別に「勝ち・負け」を切り分ける
セッションキーイベント率が高いLP → 勝ちパターンとして横展開
低いLP → 訴求見直し or LP改善(オファー、根拠、CTA周り)

3. 初回でCVしない前提なら再訪設計
エンゲージメントが高いユーザーを再訪させる導線を用意(リタゲ等)。
※配信最適化は広告管理画面で実施。


③ SNS(Organic Social)の改善施策

切り分け(重要)

  • GA4で見る:新規ユーザー率 / エンゲージメント率 / セッションキーイベント率
  • SNS側で見る:表示・リンククリック・プロフィール遷移(拡散/発見の評価)

現状確認のポイント

  • セッション数が少ない → 投稿頻度・導線不足
  • 新規ユーザー率が低い → 既存フォロワーにしか届いていない
  • エンゲージメント率が低い → 投稿内容とLPの期待がズレている

改善施策(やる順)

1. UTMで投稿パターン別に比較する
例:tips/事例/チェックリスト/質問 などで utm_campaign を分ける。
→ GA4で「新規ユーザー率・キーイベント率」が高い型を増やす。

2. SNS流入LPは「次に何する?」を最上部に置く
SNS流入は“読むだけ”で終わりやすい。
→ 冒頭に関連記事/登録/問い合わせなど、次アクション導線を明確に。

3. 新規が伸びないなら拡散設計を増やす
引用を促す問い、保存系のチェックリスト、ビフォーアフター等の型で拡散導線を作る。

次のステップ
リアルタイムレポートの活用方法はDay 12記事を参照してください。
👉 Day 12記事:リアルタイムレポートの活用法


④ 参照サイト(Referral)の改善施策

まず見るKPI(優先)

  • 参照元別セッション
  • 参照元別セッションキーイベント率
  • 平均エンゲージメント時間(質の判断材料)

現状確認のポイント

  • セッション数が少ない → 露出先が少ない(リンク/掲載不足)
  • 平均エンゲージメント時間が短い → 参照元とコンテンツの関連性が低い
  • 参照元別CV率にバラツキ → 「質の高い参照元」の見極めが必要

改善施策(やる順)

1. “質が高い参照元”を特定する
参照元別にセッションキーイベント率を比較。
→ 高い参照元の属性(業界/テーマ/読者層)を言語化。

2. 同属性のサイトに露出を増やす
業界メディア寄稿、提携先掲載、事例ページ紹介、ゲスト投稿など。
「関連性の高いサイト」優先で増やす。

3. 不要な参照(決済/外部予約など)が混ざる場合は設定を見直す
クロスドメインや参照元設定の整理で、流入の見え方を正す。
※スパム対策としての乱用は避け、目的(不要参照の整理)を明確に。


⑤ ダイレクト(Direct)の改善施策

まず見るKPI(優先)

  • キーイベント率(再訪が行動に繋がっているか)
  • リピート傾向(セッション数 ÷ Active users は“目安”)

現状確認のポイント

  • セッション数 ÷ Active users が高い → リピーターが多い(良い傾向)
  • キーイベント率が低い → 再訪しても行動に繋がっていない(導線・オファー課題)
  • ダイレクトが急増 → 計測漏れ・UTM不足・参照情報欠損の可能性

改善施策(やる順)

1. 再訪の受け皿を作る(ブックマーク/LINE/メルマガ)
ブックマーク促進CTA、LINE/メルマガ登録などを設置して再訪導線を固定。

2. リピーター向け導線を整備する
新着・人気・次に読む導線を分かりやすく。
再訪者向けのオファー(限定資料/診断/相談など)が弱い場合は強化。

3. ダイレクト急増時の3チェック

  • SNS・メルマガ・QRにUTMが付いているか
  • アプリ内ブラウザ由来が増えていないか
  • 実装変更(GTM/直貼りの重複)が起きていないか

4. UTMを徹底して“擬似Direct”を減らす
メルマガ・SNS・QRは必ずUTMを付け、(direct) / (none) の混在を減らす。

次のステップ
DebugViewでの計測確認はDay 11記事を参照してください。
👉 Day 11記事:DebugViewの使い方完全ガイド

参照元/メディアの表記ゆれ・UTM設計はDay 18記事で深掘り予定です。
👉 Day 18記事:参照元/メディアの見方完全ガイド(近日公開)

流入元の比較で見るべきポイント

前セクションで個別の改善施策を見てきましたが、流入元を 横並びで比較 すると「どこに伸びしろがあるか」が一気に見えてきます。

比較の軸:量 → 質 → 成果

流入元を比較するときは、量(セッション数)→ 質(エンゲージメント率)→ 成果(セッションキーイベント率) の順で並べると整理しやすくなります。

  • セッション数:どれだけ来ているか(量)
  • エンゲージメント率:ちゃんと関与しているか(質)
  • セッションキーイベント率:訪問が行動につながっているか(成果)

⚠️ 率は必ず「母数(セッション数)」とセットで判断してください。セッションが少ない流入元は数値がブレやすいです。

流入元セッション数(量)エンゲージメント率(質)セッションキーイベント率(成果)次の打ち手(最初の一手)
google / organic1,00065%5.0%上位LPの導線を横展開(関連記事/CTA)
google / cpc50040%6.0%広告訴求とLP冒頭の一致を作る
facebook / social30030%1.7%SNS用LPの冒頭に「次の一手」を置く
note.com / referral20070%10.0%高CV参照元の属性を言語化→同類を増やす
(direct) / (none)40080%15.0%まずUTM漏れ/混入を点検→再訪導線強化

💡 (direct)/(none) は「真のダイレクト」だけでなく、UTM漏れやアプリ内ブラウザ由来が混ざることがあります。

読み取り方の例

パターン①:量は多いが質が低い(例:facebook / social
→ 投稿内容とLPの期待がズレています。まずは LP冒頭で“次に何をするか”を明確化(関連記事・登録・相談など)。

パターン②:質は高いが量が少ない(例:note.com / referral
→ すでに良質な流入。参照元のテーマ/読者層を言語化し、同じ属性の掲載先を増やす

パターン③:量も質も高い(例:google / organic
→ 勝ち筋。上位LPの導線・構成をテンプレ化して、類似記事へ横展開


比較で分かる3つのこと

  1. 伸びしろがある流入元:量は多いが質が低い → LP・導線の改善余地が大きい
  2. 勝ちパターンの流入元:質が高い → 同じ型を横展開できる
  3. リスクの偏り:特定流入に依存しすぎ → 他チャネルも育てて分散

次のセクション(H2-5)では、この比較をもとに 改善の優先順位の決め方 を解説します。

改善の優先順位の決め方

GA4流入元改善の優先順位を決める判断フロー

前セクションで「流入元を横並びで比較」しましたが、優先順位は“量だけ”では決まりません
以下の3軸で総合的に判断しましょう。

優先順位を決める3つの軸

軸①:量 × 伸びしろ(基本)
セッション数が多い流入元ほど、改善の影響範囲が大きいです。
→ まずは 「量が多いのに、成果(セッションキーイベント率)が弱い」 流入元から着手します。

セッションキーイベント率 = キーイベント数 ÷ セッション数

例:google / cpc がセッション500、セッションキーイベント率6%
→ LP改善で7%に上がれば、キーイベント数は 30 → 35(+5件)

※ただし、流入元ごとに目的が違うため「率が低い=悪い」とは限りません(SNSは認知目的でCVが低いことも普通)。


軸②:改善コスト(早く効く順)
同じ期待効果なら、低コストで試せる施策を先にやるのが合理的です。

  • 低コスト:LP冒頭の訴求修正、CTA文言・配置調整、内部リンク追加、UTM付与の徹底
  • 中コスト:LP全体のリライト、広告クリエイティブ差し替え、記事の構成見直し
  • 高コスト:新規LP/新規記事の作成、チャネル追加(運用設計から必要)、中長期のSEO施策(成果まで時間)

軸③:リスク分散(偏りの是正)
特定流入に依存している場合は、他チャネルを育てる優先度を上げます。

例:自然検索が全体の80%以上 → アルゴリズム変動のリスク大
→ SNS・参照サイト・広告など、第2の柱を作る施策を並行。


迷ったときの判断フロー

  1. 量が大きく、成果が弱い流入元はあるか? → Yesなら軸①で優先
  2. 低コストで試せる改善はあるか? → Yesなら軸②で先に着手
  3. 特定チャネルに偏っているか? → Yesなら軸③で分散施策も並行

この順で判断すれば、迷いません。

⚠️ 率は必ず母数(セッション数)とセットで判断してください。母数が小さい流入元はブレやすいです。


H2-6:まとめ

この記事では、GA4の流入元別改善施策を解説しました。

重要なポイント:

  • 流入元を 5タイプ(自然検索/広告/SNS/参照サイト/ダイレクト)に分類
  • 流入元ごとに 見るべきKPIが違う(量 → 質 → 成果)
  • 改善は 「量 × 伸びしろ」 が基本(迷ったらコスト・リスク分散も考慮)

次のステップ:
まずは 標準レポート(トラフィック獲得)
①セッション数 → ②エンゲージメント率 → ③セッションキーイベント率
を並べて、“優先度が高い流入元”を1つ決めるところから始めましょう。

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