GA4・アクセス解析 / 2026.01.09

自動収集イベント4兄弟とGA4指標の対応表|ユーザー・セッション・PV・エンゲージメントを一気に整理する


GA4の主要4指標(PV・セッション・ランディング・エンゲージメント)を完全整理。指標同士の繋がりと定義を解説するアイキャッチ画像

第2〜5回で first_visit / session_start / page_view / user_engagement を個別に見てきたけれど、いざGA4の画面を開くと「ユーザー数・セッション数・PV・エンゲージメント」が頭の中でバラバラになりがちです。

この回(第6回)は、指標 ⇔ イベントを一気に“つなげて”整理する「総復習の記事」です。
ポイントはシンプルで、指標はイベントの集計結果だと意識すること。これだけでGA4の数字が急に読みやすくなります。


2 自動収集イベント4兄弟の役割おさらい

ここでは第1〜5回の内容を、2〜3画面で思い出せるように圧縮します。まずは4兄弟を横並びにして、次の「対応表」を頭に入れやすくしましょう。

2-1 first_visit|「このブラウザにとっての初回訪問」

  • ざっくり定義:そのブラウザが“はじめて”サイトに来たときの合図
  • 典型的な発火タイミング:初回アクセス時(ブラウザの識別情報が新規のとき)
  • 紐づく主な指標:特に 新規ユーザー と結びつきが強い

詳しくは第2回「first_visitとは?」で解説しています。

2-2 session_start|「今回の訪問のスタート」

  • ざっくり定義:1回の訪問(セッション)が始まった合図
  • 典型的な発火タイミング:ユーザーがサイトに来て“訪問が開始”したとき
  • 紐づく主な指標:特に セッション数1ユーザーあたりのセッション数

詳しくは第3回「session_startとは?」で解説しています。

2-3 page_view|「どのページを何回見たか」

  • ざっくり定義:ページが表示された合図(“PVの正体”)
  • 典型的な発火タイミング:ページ読み込み(またはSPA等の画面遷移)で表示が起きたとき
  • 紐づく主な指標ページビュー数(PV)、ページ別PV

詳しくは第4回「page_viewとは?」で解説しています。

2-4 user_engagement|「どれくらいちゃんと見てくれたか」

  • ざっくり定義:ユーザーが“ちゃんと見ている時間”を積み上げる合図
  • 典型的な発火タイミング:一定の条件を満たしながら滞在・閲覧しているとき(=エンゲージメントの蓄積)
  • 紐づく主な指標平均エンゲージメント時間エンゲージメント率 など

詳しくは第5回「user_engagementとは?」で解説しています。


3 主要指標と自動収集イベントの対応表

ここからが本題です。よく見る指標を 5ブロック(ユーザー/新規ユーザー/セッション/PV/エンゲージメント) に分けて、「どのイベントが裏で動いているか」を整理します。

3-1 ユーザー/新規ユーザーと first_visit の関係

新規ユーザー数は、かなり単純に言うと
「first_visit が発生したユーザーの数」 とイメージすればOKです。

一方で ユーザー数は、特定の1イベントだけで決まるというより、
期間中に何かしらのイベント(page_viewやuser_engagement等)を送った“人のユニーク数” という捉え方が近いです。

押さえるポイント

  • 新規ユーザー は必ず ユーザー(新規はユーザーの一部)
  • 新規ユーザーのカウントには first_visit が強く関わる
  • だから「新規ユーザーが増えた=first_visitが増えた可能性が高い」と考えやすい

詳しくは第2回「first_visitとは?」へ。

3-2 セッション数と session_start の関係

セッション数は session_start の件数、とイメージして問題ありません。
訪問が始まるたびに session_start が起き、その数が「訪問回数」として集計されます。

また 1ユーザーあたりのセッション数は、
ユーザーごとの session_start 件数の平均と捉えると分かりやすいです。

詳しくは第3回「session_startとは?」へ。

3-3 PV(表示回数)と page_view の関係

PV(ページビュー数)= event_name が page_view の件数です。
「PVの正体は page_view の回数」と言い切ってOKです。

ページ別PVは、page_viewを ページパス(page_path)ページタイトル ごとに集計したもの。
GA4でそれに相当する代表が 「ページとスクリーン」レポートです。

詳しくは第4回「page_viewとは?」へ。

エンゲージメント時間・エンゲージメント率と user_engagement の関係

ここが一番“ふわっ”としやすいので、考え方を固定します。

  • 平均エンゲージメント時間
    「ちゃんと見ていた時間」の合計を、セッションで割って平均にしたもの
    (ざっくり:合計エンゲージメント時間 ÷ セッション数
  • エンゲージメントセッション
    一定条件(滞在・複数ページ閲覧など)を満たした“ちゃんとした訪問”
    → この判定や時間の積み上げに user_engagement が深く関係します
  • エンゲージメント率
    エンゲージメントセッション ÷ 全セッション
    「ちゃんとした訪問の割合」です

詳しくは第5回「user_engagementとは?」へ。

対応表として一枚にまとめる(図+表)

まずは“表”で整理します。この記事のコアなので、必要ならこの表だけスクショ保存でもOKです。

指標ざっくり意味主に関係する自動収集イベント
ユーザー数期間中に来た人の数(ユニーク)全イベント(特に user_engagement など)
新規ユーザー数初めて来た人の数first_visit
セッション数訪問回数session_start
1ユーザーあたりのセッション1人あたり何回訪問したかsession_start
ページビュー数(PV)ページが何回表示されたかpage_view
平均エンゲージメント時間1セッションあたりの「ちゃんと見た」時間user_engagement
エンゲージメント率「ちゃんとした訪問」の割合user_engagement(+session_start)

次に“図”です。記事に入れるなら、以下のような相関イメージが分かりやすいです。

GA4の主要指標(ユーザー数、新規ユーザー数、セッション数、PV、エンゲージメント時間・率)の意味と、それぞれに対応する自動収集イベント名をまとめた比較一覧表

4 GA4のどのレポートでその指標を見るか一覧にしてみる

ここでは「指標を見たいとき、どこを開く?」を迷わないように、現場でよく使うレポートに絞って整理します。

4つの主要イベントを中央に配置し、そこから算出されるPVやセッション、エンゲージメント率などの各指標がどのように繋がっているかを可視化した相関イメージ図

4-1 集客まわり(ユーザー/新規ユーザー/セッション)

主な場所
「レポート」→「ライフサイクル」→「集客」

Googleアナリティクス4(GA4)の集客レポート画面。セッション数、ユーザー数、エンゲージメント率などの主要指標が並んでいる一覧画面のスクリーンショット
  • ユーザー獲得レポート:新規ユーザーやユーザーの増減、流入の“入口”確認に強い
  • トラフィック獲得レポート:セッションベースで「どの流入が訪問を作っているか」を見やすい

ここで見やすい指標の例

  • ユーザー数
  • 新規ユーザー数(=first_visitの影が濃い)
  • セッション数(=session_startの件数に近い)
  • 1ユーザーあたりのセッション数

読み方(超実務)

  • 「どのチャネルから初回訪問(first_visit)が多い?」=新規獲得が得意な流入はどれか
  • 「どのチャネルが再訪(session_startの増加)に効いている?」=リピーターを連れてきている流入はどれか

関連:第2回(first_visit)第3回(session_start)

4-2 コンテンツまわり(PV/平均エンゲージメント時間/エンゲージメント率)

主な場所
「レポート」→「ライフサイクル」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」

GA4の『ページとスクリーン』レポート画面のスクリーンショット。ページパスごとの表示回数、ユーザー数、平均エンゲージメント時間などの指標が一覧で表示されている様子

ここで見やすい指標の例

  • ページタイトル別PV(=page_viewの集計)
  • 平均エンゲージメント時間(=user_engagementの積み上げの結果)
  • エンゲージメント率

読み方(超実務)

  • ランディングページとして機能しているか(入口ページのPVと質)
  • 回遊しているか(PVが伸びても、エンゲージメントが薄いなら要注意)
  • CV前の行動を作れていそうか(内部リンクや導線改善の手応え)

関連:第4回(page_view)第5回(user_engagement)へ内部リンクを配置。

4-3 復習用の「指標→レポート」早見表

最後に、最短で目的地に行くための“ナビ表”です。

指標主な用途見に行くレポート例
ユーザー数/新規ユーザー数全体の集客状況、新規の獲得状況集客>ユーザー獲得/トラフィック獲得
セッション数訪問回数の把握集客レポート全般
ページビュー数(PV)ページごとの閲覧数エンゲージメント>ページとスクリーン
平均エンゲージメント時間コンテンツの「読み込み具合」エンゲージメント>ページとスクリーン
エンゲージメント率「ちゃんと見てくれた訪問」の割合ページとスクリーン/集客レポート

5 ChatGPT先生と学ぶ 自動収集イベント×指標マッピング ノック問題

Q1 この指標の裏で動いているイベントはどれ?

次の指標について、「主にどの自動収集イベントが関わっているか」を答えてください。
(複数のイベントが関わる場合もありますが、ここでは“特に強く関係するもの”を一つ答えればOKです)

  • 新規ユーザー数
  • セッション数
  • ページビュー数(PV)
  • 平均エンゲージメント時間

▼解答例

新規ユーザー数 → first_visit
そのブラウザにとって「初めての訪問」が発生したユーザーを数えているため、first_visit と強く結びつきます。

セッション数 → session_start
1回の訪問が始まるたびに session_start が発生し、その件数がセッション数になります。

ページビュー数(PV) → page_view
ページが表示されるたびに page_view が発生し、その件数の合計がPVです。

平均エンゲージメント時間 → user_engagement
「どれくらいの時間、きちんとページを見ていたか」を計測する user_engagement の積み上げから計算される指標です。

Q2 first_visit と session_start の回数を比べてみよう

あるユーザーが、次のようにサイトを利用したとします。

  • 1日目:初めてサイトを訪問し、3ページ閲覧して離脱
  • 3日目:再びサイトを訪問し、2ページ閲覧して離脱

このとき、次の問いに答えてください。

  1. このユーザーに対して、first_visit イベントは合計何回発生しますか?
  2. このユーザーに対して、session_start イベントは合計何回発生しますか?

(Cookieが途中で削除されていないものとします)

▼解答例

first_visit は 1回
1日目の「はじめての訪問」で first_visit が1回発生します。
3日目は「2回目の訪問」なので、first_visit は発生しません。

session_start は 2回

  • 1日目の訪問開始時に1回
  • 3日目の訪問開始時に1回
    合計で2回発生します。

→ ここから、「first_visit は基本1ユーザー1回」「session_start は訪問のたびに発生する」違いを押さえましょう。

Q3 PVは多いけれどエンゲージメント時間が短いページ

さくら整体院サイトで、あるブログ記事の指標が次のようになっていました。

  • ページビュー数:2,000
  • 平均エンゲージメント時間:15秒
  • エンゲージメント率:30%

このページでは、どの自動収集イベントの件数が特に多そうかを答えてください。
この数字から、ユーザーの行動についてどんな仮説が立てられそうかを、2つほど挙げてください。

▼解答例

特に多そうなイベント:page_view
PVが2,000と多いため、page_view がたくさん発生していると考えられます。
一方で、平均エンゲージメント時間が短く、エンゲージメント率も30%と低めなので、user_engagement はあまり発生していない可能性があります。

ユーザー行動の仮説例

  • 検索結果やSNSから大量に流入しているが、中身が期待と違ってすぐ離脱している
  • タイトルや見出しに惹かれてクリックはされるものの、本文が読みづらい/本題までが長い
  • スマホでの表示が崩れていて、読む前に離脱されている

→ 「page_view は多いが user_engagement が少ない」=「薄いPVの可能性が高い」と読める、という練習です。

Q4 指標の変化から、どのイベントが増えたかを想像してみよう

1ヶ月前と比べて、今月のサイト全体の指標が次のように変化しました。

  • ユーザー数:ほぼ変化なし
  • 新規ユーザー数:ほぼ変化なし
  • セッション数:+30%
  • ページビュー数:+60%
  • 平均エンゲージメント時間:+20%

このとき、どの自動収集イベントの件数が特に増えていそうか、またサイト全体でどんなことが起きていそうかを説明してください。

▼解答例

増えていそうなイベント

  • session_start:セッション数が+30%なので、訪問回数が増えている
  • page_view:PVが+60%なので、1回の訪問あたりに見るページ数も増えている
  • user_engagement:平均エンゲージメント時間が+20%なので、「ちゃんと見てくれる時間」も伸びている

サイト全体で起きていそうなこと(仮説)

  • 既存ユーザー(リピーター)がサイトに来る頻度が増えている(ユーザー数は変わらず、セッション数だけ増えているため)
  • 1回の訪問で複数ページを回遊してくれる人が増え、コンテンツの質や導線が改善している可能性がある
  • 施術メニューやブログ記事の内部リンクを強化した結果、「入口→他ページ」の流れが増えている など

→ 指標の変化を見たときに、「どのイベントが増えた/減った結果なのか?」を考えるクセをつけるのが狙いです。


まとめ

今回の記事では、

  • GA4の自動収集イベント4兄弟(first_visit / session_start / page_view / user_engagement)の役割
  • ユーザー数・新規ユーザー数・セッション数・PV・エンゲージメント時間/率といった主要指標との対応関係
  • それぞれの指標を GA4 のどのレポートで確認すれば良いか

を、一気に整理しました。

ポイントは、

  • 「指標=イベントの集計結果」であることを意識すること
  • 新規ユーザーの裏には first_visit が、セッション数の裏には session_start が、PVの裏には page_view が、エンゲージメント指標の裏には user_engagement が、それぞれ動いているとイメージすること
  • GA4のレポート画面を開いたときに、「この数字はどのイベントから来ているんだっけ?」と一瞬立ち止まって考えるクセをつけること

です。

第2〜5回でそれぞれのイベントを個別に見てきましたが、この第6回を通して「4つをセットで理解できた」状態になれば、GA4の数字を構造から説明できるWeb担当者に一歩近づいているはずです。

次のステップとしては、

  • 実際に自分のサイトやさくら整体院サイトで、この対応表を意識しながらレポートを眺めてみる
  • 興味があれば、仮想データ×Pythonで「指標を自分の手で集計してみる」練習をしてみる

といった形で、理解を“画面の外”にも広げていきましょう。


← 前の記事 次の記事 →