「流入元は把握できた。LPも直した。離脱ページも見た。なのにキーイベント(CV)が伸びない。」
この状況で多い原因は、入口や終点ではなく 途中のステップで落ちている場所です。
たとえば LP → 料金/事例 → CTAクリック → フォーム表示 → 送信完了 のどこかで止まっている。
ここを見落とすと、「LPを直す」「離脱ページを直す」など改善がズレます。
そこで使うのが コンバージョンファネル分析。
離脱(END)が最後に見た場所なのに対して、ファネルは 「次のステップに進めたか」 を見ます。だから、どこで落ちているか(人数×落ち幅) を数字で特定でき、
落ちる場所の特定 → 原因仮説 → 改善 まで最短で回せます。
この記事のゴールは、GA4でファネル探索を作り、最大の落ちポイントを1つ見つけ、次の一手まで落とせる状態になることです。
📌 前提記事
- 流入元の整理がまだなら → 【GA4実践】流入元別の改善施策|参照元ごとのKPI設定と次の打ち手
- LP側の改善がまだなら → 【GA4実践】ランディングページの改善施策|流入元別のLP最適化と次の打ち手
- 離脱(END)の分析がまだなら → 【GA4実践】離脱ページの分析と改善|「止まってる場所」を特定して次の一手まで落とす
この記事で解決できること / 読むべき人
解決できること
- GA4でコンバージョンファネル(探索)を作る手順がわかる
- どのステップで落ちているか(落ち幅/母数)を数字で特定できる
- 流入元/デバイス/新規・リピートで切り分けて原因仮説を立てられる
- 落ちポイント別に「最初の一手」をテンプレで出せる
読むべき人
- 施策は打っているのに、どこから直すべきか決められない人
- 料金/比較/フォームのどこで止まっているかを特定したい人
- GA4の探索を”改善に使える形”で運用したい人
結論(3行)
- ファネルは「どこで落ちるか」を 人数×落ち幅で特定する
- 直す優先度は 落ち幅×母数×直しやすさ
- GA4のファネル探索なら セグメント/デバイス/流入元で原因まで切れる
コンバージョンファネル分析とは(なぜやる?)
ファネル=「次に進んだか」を見る仕組み

コンバージョンファネルとは、ユーザーが「到達→次のステップへ進む」を繰り返して最終成果(キーイベント)に至る流れを、ステップ単位で可視化したものです。
たとえば、問い合わせを成果とするサイトなら
- Step1:LP閲覧
- Step2:料金ページ閲覧
- Step3:CTAクリック
- Step4:フォーム表示
- Step5:送信完了(キーイベント)
のように並べます。
ファネルが見せてくれるのは、各ステップに何人到達して、何人が次に進み、何人が落ちたかです。
離脱(END)分析との違い
離脱(END)は、「どこで終わったか」を見ます。
ファネルは、「どこで次に進めなかったか」を見ます。

| 分析 | 見ているもの | 分かること |
|---|---|---|
| 離脱(END) | セッションの最後に見られたページ | 止まっている場所(終点) |
| ファネル | ステップ間の到達/離脱 | 落ちている場所(途中のどこか) |
離脱分析は終点、ファネルは途中経過。
補完関係にあるので、両方できると改善精度が一段上がります。
ファネルで分かること(ざっくり)
- どのステップで一番落ちているか(落ちポイント)
- 落ちているのは何人か(母数=改善インパクト)
- 落ち方に偏りがあるか(デバイス/流入元/新規・リピートで差があるか)
つまり、「CVが伸びない」を どこで、何人、なぜ に分解できます。
関連:キーイベント(成果)の前提が曖昧な場合は、先にこちらで整理すると迷いません
GA4のイベントとキーイベントの違い完全ガイド【初心者向け】
まずはファネルの「ステップ」を決める(最重要)
ファネル探索を作る前に、何をステップにするかを決めます。
ここが曖昧だと、ファネルを作っても「で、どこが落ちてるの?」になります。
ステップ数の目安:3〜6に絞る
ステップが多すぎると読みにくく、少なすぎると落ちポイントが見えません。
実務では 3〜6ステップが扱いやすい範囲です。
テンプレ(サイト型別)
リード獲得型(BtoB/サービス/コンサル等)
- LP閲覧(
page_view:主要LP) - 重要ページ閲覧(料金/事例/サービス詳細)
- CTAクリック(
clickor カスタムイベント) - フォーム表示(
page_view:/contact 等) - 送信完了(
generate_lead等のキーイベント)
EC型(購入がゴール)
- 商品一覧/カテゴリ閲覧
- 商品詳細閲覧(
view_item) - カート追加(
add_to_cart) - 決済開始(
begin_checkout) - 購入完了(
purchase)
ブログ/メディア型(リスト獲得がゴール)
- 記事閲覧(
page_view:主要記事) - 関連記事/LPへ遷移
- CTA表示/クリック
- 登録フォーム表示
- 登録完了(
sign_up/generate_lead)
「イベントが無い」ステップがある場合
ファネルのステップに使えるのは、GA4に入っているイベント(またはページ閲覧)です。
「CTAクリック」など、まだイベント化されていない行動がある場合は、先にイベントを作る必要があります。
参考:カスタムイベントの作り方は、こちらで解説しています
GA4のカスタムイベント作成マニュアル(GTM不要)【初心者向け完全版】イベントが飛んでいるか確認するなら
GA4のDebugView使い方完全ガイド【確認ポイント10選+見間違い3つ】初心者向け
GA4でファネル探索を作る手順(テンプレ)
ステップが決まったら、GA4の探索でファネルを作ります。
手順(最小ルート)

- GA4 → 探索
- テンプレートから 「ファネルデータ探索」 を選択(または「空白」→手法を「ファネルデータ探索」に変更)
- ステップを設定する
ステップの設定方法
- 「ステップを編集」(または鉛筆アイコン)をクリック
- 各ステップに 条件を設定
条件の例(リード獲得型)
| ステップ | 条件タイプ | 条件の内容 |
|---|---|---|
| Step1:LP閲覧 | ページ/スクリーン | page_path が /lp/ を含む |
| Step2:料金ページ | ページ/スクリーン | page_path が /pricing を含む |
| Step3:CTAクリック | イベント | イベント名 = cta_click(カスタムイベント) |
| Step4:フォーム表示 | ページ/スクリーン | page_path が /contact を含む |
| Step5:送信完了 | イベント | イベント名 = generate_lead |
オープンファネル vs クローズドファネル(1分で理解)
- クローズドファネル(デフォルト):Step1から順番に進んだユーザーだけを追跡
- オープンファネル:途中のステップから入ったユーザーも含める
迷ったら オープンファネルで始めるのがおすすめです。
理由:実際のユーザーは必ずしもStep1から入らない(検索で料金ページに直接着地する等)ため、クローズドだと母数が極端に少なくなることがあります。
まず見るのはこの3つ
- 各ステップの到達数(何人がそこまで来たか)
- ステップ間の落ち(完了率/離脱率)(何人が次に進めなかったか)
- 最大の落ちポイント(落ち幅が一番大きいステップ間)
📌 ポイント
期間は最低でも 7日以上(できれば28日)に固定して見てください。
短すぎると母数が少なく、数字がブレます。
落ちている場所の見つけ方(優先順位の付け方)
ファネルを作ると「各ステップ間で何人落ちているか」が見えます。
次は、どこから直すかの優先順位を付けます。
優先度を決める3軸(落ち幅×母数×直しやすさ)

軸1:落ち幅が大きい(率だけでなく人数も見る)
落ち幅が一番大きいステップ間=改善インパクトが大きい。
ただし、率だけでなく実人数も見てください。
例:Step2→3が80%落ちでも、母数が10人なら影響は小さい。
軸2:母数が大きい
母数(そのステップの到達人数)が多いほど、改善した時の効果が大きいです。
「落ち幅が大きい × 母数が大きい」ステップが最優先です。
軸3:直しやすい(低コストで試せる)
同じ落ち幅なら、早く試せる施策から先に回します。
- 低コスト:CTA文言の変更、フォーム項目の削減、FVの修正
- 中コスト:ページ構成のリライト、信頼コンテンツ(FAQ/事例)の追加
- 高コスト:新規LP作成、フォームのシステム改修
落ちるのが普通のステップもある
全ステップで100%通過するファネルはありません。
たとえば「料金→フォーム」は全員が進むわけではなく、ここで落ちること自体は普通です。
判断基準は 「同条件の過去データと比べて悪化しているか」 または 「デバイス/流入元で偏りがあるか」 です。
原因特定は「流入元×デバイス×新規/リピート」で切る

「どこで落ちているか」が分かったら、次は 「なぜ落ちているか」 です。
ファネル探索のセグメント/内訳機能で切り分けます。
切り分け1:デバイス(mobileだけ落ちる=摩擦優先)
ファネル探索の 「内訳」 にデバイスカテゴリを追加すると、desktop/mobileで落ち方の差が見えます。
- mobileだけ特定ステップで落ちる
→ フォーム入力の摩擦、ボタンの押しにくさ、表示速度を最優先で疑う
切り分け2:流入元(広告だけ落ちる=訴求ズレ優先)
ファネル探索の 「セグメント比較」 で、流入元別(Organic / Paid / Social等)に分けます。
- 広告(cpc)だけ特定ステップで落ちる
→ 広告の訴求とページ内容のズレ(FV不整合)を優先 - SNSだけ落ちる
→ 読むだけで終わる文脈(導線不足)を疑う
切り分け3:新規/リピート(新規だけ落ちる=信頼不足優先)
セグメントで「新規ユーザー/リピーター」を分けると、初回訪問者だけ特定ステップで詰まっているのが見えることがあります。
- 新規だけ料金→フォームで落ちる
→ 信頼不足(実績/FAQ/保証がない)、比較情報の不足を疑う - リピーターも落ちる
→ 構造的な問題(摩擦/導線そのもの)を疑う
📌 ポイント
切り分けは 1軸ずつやる方が判断がブレません。
まずデバイス → 次に流入元 → 最後に新規/リピート、の順がおすすめです。
改善施策テンプレ(落ちポイント別)

落ちポイントが特定できたら、場所ごとに原因と打ち手が違います。
以下のテンプレを当てはめてください。
LP → 次ページで落ちる(料金/事例に進まない)
よくある原因:訴求ズレ、導線不足
最初の一手:
- FV(冒頭)に「期待の答え」を先に出す
- 次に見るべきページ(料金/事例)への導線を1つだけ明確にする
料金/比較 → CTAクリックで落ちる(見たけど動かない)
よくある原因:信頼不足、CTA弱い
最初の一手:
- FAQ/実績/保証を料金ページ内に追加(不安つぶし)
- CTA文言を「行動が想像できる言葉」にする(例:「無料相談の流れを見る」)
CTAクリック → フォーム表示で落ちる(押したのにフォームに着地しない)
よくある原因:リンク先のミス、表示が遅い、ポップアップ/別タブの問題
最初の一手:
- リンク先URL/遷移先が正しいか確認
- フォームの読み込み速度を確認(特にmobile)
フォーム表示 → 送信完了で落ちる(入力したけど完了しない)
よくある原因:摩擦(項目多い/エラー/押しにくい)、計測漏れ
最初の一手:
- フォーム項目を最小にする(名前/メール/要件)
- まず計測を疑う:送信完了(generate_lead等)がキーイベントとして入っているか、DebugViewで確認
📌 重要
フォーム→送信完了の落ちは、改善の前に計測の正しさを先に確認してください。
サンクス計測漏れ/外部遷移(予約/決済)で「落ちているように見えるだけ」のケースがあります。
GA4のDebugView使い方完全ガイド【確認ポイント10選+見間違い3つ】初心者向け
今日やること(5分)と次のステップ
✅ 今日やること(最短5分)
1)ファネルのステップを3〜5つ決める
- 自分のサイトの「LP → 重要ページ → CTA → フォーム → 送信完了」を書き出す
- 各ステップに使うイベント/ページパスを確認
2)GA4のファネル探索で作って、最大の落ちポイントを1つ見つける
- 探索 → ファネルデータ探索
- ステップを設定 → オープンファネルで確認
- 落ち幅が最も大きい × 母数が多いステップ間を特定
3)そのステップに改善テンプレを1つだけ当てる(まずは1変更)
- LP→次ページ:FV整合/導線明確化
- 料金→CTA:信頼補強/CTA改善
- CTA→フォーム:リンク/速度確認
- フォーム→完了:項目削減/計測確認
📌 ポイント
1ファネル×1落ちポイント×1変更で回します。
早く回すほど、改善は当たります。
次のステップ:改善が効いたかを確認する(7日単位)
変更したら、同じファネル・同じ条件で見直します。
- 同じ期間幅(7日 or 28日)で比較
- 落ちポイントのステップ間到達率が改善したかを確認
- 改善したら横展開、出なければ次のテンプレに切り替える
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