データ分析(Python × GA4) / 2026.01.12

データで育てるWebマーケ分析道場|仮想データ×Pythonで“使える分析思考”を身につける


GA4を触り始めると、最初は「ユーザー数」「セッション数」「PV」「CV」などの数字が取れるだけでも前進です。
ただ、少し慣れてくると次の壁にぶつかります。

  • 数字が落ちているのは分かる。でも、原因が分からない
  • なんとなくレポートを眺めて終わる。次の打ち手が出ない
  • 上司やクライアントに「で、何が言えるの?」と聞かれて詰まる

このシリーズ「データで育てるWebマーケ分析道場」は、その壁を超えるための“分析の型”を身につける場所です。
GA4の数字を“見て終わり”にせず、問題を切り分けて、意味を取り出し、改善案までつなげる。それを、仮想データとPythonで反復練習しながら習得していきます。


1 このシリーズのコンセプト:GA4×Python×仮想データで「分析の型」を作る

1-1 なぜ「仮想データ」なのか?

実データで学ぼうとすると、意外と躓きます。

  • 守秘や権限の問題で共有できない
  • データ量が少なく、検証が難しい
  • そもそも「どこが悪いのか」が分かりにくい

そこで本シリーズでは、最初から“原因が埋め込まれた仮想データ”を使います。
たとえば「CVが落ちた」と言っても、原因は一つではありません。

  • 流入が質の低い層に偏った
  • LPの離脱が増えた
  • モバイルだけフォームの入力が厳しい
  • 特定チャネルの配信が止まっていた

仮想データなら、こうした状況を意図的に作れるので、学習効率が高いのです。

1-2 なぜ「Python」なのか?

Pythonは“難しいプログラミング”のためではありません。目的は一つです。

分析を再現できるようにすること。

GA4の画面操作だけでも分析はできますが、慣れてくるほど「自分の手順が正しいのか」「再現できるのか」が重要になります。Pythonで集計できるようになると、

  • 自分の分析手順が明確になる
  • 同じロジックを別案件にも流用できる
  • “なんとなく”から脱却できる

という強いメリットが得られます。

※安心してください。コードは「写経でOK」「まずは読むだけでもOK」の設計にします。


2 このシリーズで身につくこと(結論:これができるようになります)

2-1 分析の基本スキル:分類 → 比較 → 意味の抽出

データ分析の価値を最大化する3ステップの解説図。『分類・比較・意味の抽出』という3つのプロセスを経て、単なる数字をビジネスの『打ち手』に変えるための思考フローを可視化したもの

分析が止まる人の多くは、ここが曖昧です。
本シリーズでは、次の順番を“手順”として体に入れます。

  • 分類:チャネル、ページ、デバイス、新規/リピーターなどに分ける
  • 比較:過去比・前年差・セグメント差で「差」を見る
  • 意味の抽出:差が生まれた理由を仮説に落とす

これができるだけで、GA4は“眺めるツール”から“意思決定の武器”に変わります。

2-2 問題解決フロー:「迷ったらこの順番」で前に進める

実務で迷わないための問題解決フローチャート。1.事象定義、2.影響範囲特定、3.原因候補の洗い出し、4.優先度決定、5.検証設計、6.型化(マニュアル化)という、成果に直結する6つの手順を可視化した図

さらに一段上げて、「数字が悪いときの動き方」も型化します。

  1. 事象の定義:何が、いつから、どれくらい悪化したか
  2. 影響範囲の特定:どのチャネル・ページ・ユーザー群で起きているか
  3. 原因候補の列挙:計測/集客/導線/コンテンツ/CVなど
  4. 優先度付け:インパクト×確度×工数
  5. 打ち手→検証設計:期間比較・セグメント比較・ABなど
  6. 学びの型化:次回に使えるルールとして残す

「見る順番」が決まると、分析がブレません。

2-3 実務で使えるアウトプット(最終的に“提出できる”形へ)

このシリーズは、最終的に以下が作れることをゴールにします。

  • A4 1枚で伝わる「分析サマリー(結論→根拠→示唆→次の検証)」
  • 施策の仮説メモ(再現可能な文章テンプレ)
  • 最低限の集計スクリプト(使い回し前提)

3 想定読者:GA4を学んでいるWeb担当者・ブロガーへ

この道場は、特に次の方に刺さるように設計しています。

  • GA4で数字は見ている(ユーザー/セッション/PV/CVあたり)
  • でも「原因」や「改善案」に自信がない
  • “分析者っぽい思考”を身につけたい
  • 将来的に、レポート作成や改善提案ができるようになりたい

逆に、以下の方はミスマッチの可能性があります。

  • 結論だけを最短で知りたい(本シリーズは“型を鍛える”ため反復が入ります)
  • Pythonを完全に避けたい(ただし「読むだけOK」から入れるようにします)

4 前提知識と学習環境(安心してスタートできる状態にします)

前提(必須)

  • GA4の基本用語をざっくり理解している
    (ユーザー・セッション・PV・CVの違いがふわっと分かる程度でOK)

推奨(あると理解が速い)

  • チャネルの概念(自然検索、広告、SNSなど)
  • KPIの分解感(例:CV=セッション×CVR)

使用ツール(想定)

  • GA4(画面例は必要に応じて)
  • Python(Google Colab推奨。環境構築なし)
  • 仮想CSV(各回で配布物として扱う想定)

5 このシリーズの読み方(2ルート:目的別でも、順番でもOK)

ルートA:実務の悩みから選んで読む(おすすめ)

自分に合った学習Seasonが見つかる診断チャート。売上・CV低下ならSeason1、CVR低下ならSeason2、集客低下ならSeason3、分析の進め方が曖昧ならSeason0、といった悩み別の最短ルート案内図

困っているテーマに直行してOKです。

  • 「売上・CVが落ちた」→ Season1へ
  • 「CVRが落ちた」→ Season2へ
  • 「集客が落ちた」→ Season3へ
  • 「そもそも分析の進め方が曖昧」→ Season0へ

ルートB:最初から順番に読む(分析の型を積み上げたい人)

最短で強くなるのはこの順番です。

Season0 → Season1 → Season2 → Season3 …


6 シーズン構成(シリーズ全体の地図)

GA4解説シリーズの全体ロードマップ図。Season 0の導入から、1、2、3とステップアップしていく道のりを可視化し、各シーズンで到達できるゴールと学習の進め方を案内するナビゲーションマップ

ここからが、この第0回のメインです。
「どこに何があるか」が分かるように、シーズンごとのゴールを一覧化します。

Seasonテーマゴール(身につくこと)よく扱う指標・切り口成果物
Season0基礎思考分類→比較→意味の抽出を手順化セグメント、比較軸、仮説分析テンプレ
Season1売上・CV低下売上悪化を分解して原因特定流入×CVR×単価1枚レポート
Season2CVR低下導線・LP・フォームの摩擦特定LP、デバイス、離脱改善案+検証
Season3集客低下流入減をチャネル/LPで切り分けチャネル、SEO、広告施策優先度
Season4回遊が弱い回遊→再訪→指名化の設計ページ遷移、内部導線コンテンツ設計
Season5リテンション/LTV短期指標から継続価値へリピート、LTV評価指標設計
Season6運用・監視ダッシュボード化と週次運用定点指標、アラート運用ルール

※各Seasonは、公開に合わせてリンクを順次つないでいきます。


7 各回の基本フォーマット(この形で反復します)

各記事は、基本的に同じ流れで進みます。
この“型”に慣れるほど、実務でも迷わなくなります。

  1. シナリオ:何が起きたか(売上が落ちた等)
  2. まず見る指標:入口を決める(迷子防止)
  3. 分解と切り分け:分類→比較で差を出す
  4. 仮説を立てる:原因候補→絞り込み
  5. Pythonで再現:集計・可視化(最低限)
  6. 結論:打ち手&検証設計
  7. まとめ:学びを“型”として持ち帰る

8 よくある質問(第0回で先に潰しておきます)

Q1. Pythonができません。本当に大丈夫?

大丈夫です。
このシリーズのPythonは「分析を再現するための最小限」です。各回、読むだけでも理解が進むように書きますし、コードは写経でOKです。

Q2. GA4の実データがありません

問題ありません。仮想データで“現場あるある”の状況を再現するのが、この道場の強みです。むしろ最初は実データより学びやすいです。

Q3. どこから読めばいいですか?

迷ったら Season0の最初 を推奨します。
ただし「今まさに困っている」なら、該当Seasonへ直行してOKです。

Q4. これって実務で本当に使えますか?

使える形に落とすために、毎回「結論」「根拠」「示唆」「次の検証」を必ず書きます。最終的にA4 1枚のレポート形式で説明できる状態を目指します。


目次(シリーズリンク集)

ここは公開状況に合わせて更新していきます。リンクは後から差し替えできるよう、枠を用意しておきます。

Season0:分析思考の基礎

  • 第1回:準備中(分析の型:分類→比較→意味)
  • 第2回:準備中(比較の作法:期間差・セグメント差)
  • 第3回:準備中(仮説の立て方:原因候補→優先度)

Season1:売上・CV低下シナリオ

  • 第1回:準備中(売上が落ちた:分解の基本)
  • 第2回:準備中(流入の質が落ちた:チャネル別比較)
  • 第3回:準備中(単価が落ちた:商品構成の影響)

Season2:CVR低下シナリオ

  • 第1回:準備中(LPの離脱増:入口と出口)
  • 第2回:準備中(モバイルだけCVR悪化:デバイス差)
  • 第3回:準備中(フォーム離脱:EFO視点)

Season3:集客低下シナリオ

  • 第1回:準備中(自然検索が落ちた:LP別・クエリ別)
  • 第2回:準備中(広告が落ちた:配信停止・予算・効率)
  • 第3回:準備中(SNS流入が減った:投稿・導線・訴求)

(Season4以降も同様に追記予定)


次に読むおすすめ(迷ったらここ)

  • 最初から鍛えたい人:Season0 第1回(分析の型を最短で理解)
  • 売上・CVが落ちた人:Season1 第1回(分解で原因を切り分け)
  • CVRが落ちた人:Season2 第1回(導線の摩擦を見つける)
  • 集客が落ちた人:Season3 第1回(チャネルとLPで影響範囲を特定)

おわりに:この道場の“卒業条件”

卒業条件はシンプルです。

どんな悪化が起きても「分解→切り分け→仮説→検証」を自走できること。

「分析できる人」は、特別なセンスではなく、手順の積み重ねで作れます。
この道場で、その手順を一緒に固めていきましょう。


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