GA4のpage_viewとは?ページビュー・ランディングページ・回遊の基本を押さえる
GA4を見ていると「PV(表示回数)」という言葉は出てきますが、GA4では PV=“page_viewというイベントの回数” です。つまり、PVを「なんとなくの数字」として眺めるのではなく、イベントの集計として捉えると、ランディングページ分析や記事別分析が一気にやりやすくなります。
この記事では、次の4点が腹落ちする状態を目指します。
- page_view=ページ表示時に発生するイベントだと理解できる
- PV・ランディングページ・セッションの関係をイメージできる
- GA4の「ページとスクリーン」「ランディングページ」を見るときの見るポイントがわかる
- first_visit × page_viewで「初回入口ページ」を考えられるようになる
- 第1回:自動収集イベント全体像(おさらい)
- 第2回:first_visit(初回訪問の考え方)
- 第3回:session_start(セッションの考え方)
- 第5回:user_engagement(PVの“質”を見る回)
2 page_viewとは?イベントとしての「ページビュー」を押さえる
2-1 page_viewは「ページが表示された瞬間」のイベント
page_viewは、Webページが読み込まれた(表示された)タイミングで送信されるイベントです。基本的には、次のようなときに増えます。
- 同じユーザーが同じページを2回読み込む → page_viewが2回
- 別ページに遷移する → 遷移先でも page_viewが1回
- SPA(シングルページアプリ)などでURLが履歴変更される → page_viewが送られる(設定次第) Google for Developers
ここでは、まず 「“ページをいくつ見られたか”の生ログ」くらいの理解でOKです。
補足:GA4はデフォルトで、ページ読み込みや履歴変更時にpage_viewを自動送信します(Googleタグ利用時)。 Google for Developers
2-2 UAのPVとGA4のpage_viewのイメージはほぼ同じでOK
UA(ユニバーサルアナリティクス)経験者の方は、こう考えて大丈夫です。
- UAのPV ≒ GA4のpage_view(何を数えているかの感覚はほぼ同じ)
違いがあるとすれば、GA4ではPVが「指標」ではなく イベント(page_view)として扱われるため、
- page_viewと他イベント(scroll / user_engagement / conversion等)を組み合わせて分析しやすい
というメリットが出ます。「GA4に変えたらPVの意味が激変する」という話ではないので安心してください。
2-3 first_visit / session_start / user_engagementとの違いを軽くおさらい
第1〜3回の復習として、4つの基本イベントを1行で整理します。
- first_visit:そのブラウザにとっての“初回訪問”
- session_start:その訪問(セッション)のスタート
- page_view:そのセッション中に「どのページを何回見たか」
- user_engagement:どれくらい“ちゃんと見ていたか”の手がかり(質)
この4つが揃うと、ざっくり次が分かります。
「誰が」「いつ」「何回目の訪問で」「どのページを」「どれくらいちゃんと」見たか
自動収集イベントとしてこれらが集まる、という位置づけも押さえておくと理解が早いです。 Googleヘルプ
3 PV・ランディングページ・セッションの関係を整理する
3-1 1ユーザー・1セッションの中で、page_viewはどう積み上がるか
ここが腹落ちポイントです。例として、ユーザーAが1回の訪問で次の順に見たとします。
TOP → メニュー → 料金 → お問い合わせ(合計4ページ)
このときのイベントの並び(イメージ)はこうです。

つまりこのセッションは 4PV(page_viewが4回) です。
3-2 ランディングページ=「セッション内で最初に発生したpage_view」
ランディングページ(入口ページ)は、定義をシンプルに言うとこれです。
- あるセッション(訪問)の中で、一番最初に記録された page_view のページ
例で見ると分かりやすいです。

- Aさん:TOPから入って4ページ回遊 → ランディングページ=TOP
- Bさん:ブログ記事から入って2ページ見て離脱 → ランディングページ=そのブログ記事
要するに、
- PV(page_view)の中から「各セッションの最初の1発目」だけを抜き出したものがランディングページ
という関係です。
なお、GA4のランディングページが「(not set)」になることがありますが、これはセッションにpage_viewが紐づかない場合に起こりえます。 Googleヘルプ
3-3 (コラム)仮想データ×Pythonで page_view を集計してみると…
GA4の「ページとスクリーン」レポートは、裏側ではかなり乱暴に言うと次の集計に近いです。
仮にイベントデータにこういう列があるとします。
- event_name(page_view等)
- page_path(/ /menu/ など)
- session_id
- user_id
やることはシンプルで、
event_name == 'page_view'を抽出- レコード数を数える → 全体PV
page_pathごとに件数を数える → ページ別PVランキング
「GA4のレポートは、裏側でこういうカウントをしている」と分かるだけでも、数字への納得感が上がります。
(予告)仮想データ×Pythonで“ちゃんと再現する”回は、別回(例:第7回)で扱う想定です。
4 さくら整体院&ブログのランディングページをGA4で見てみる
ここからは「どこを見れば良いか」を具体化します。
4-1 どのレポートでランディングページを確認するか
代表的な見方は2つです。
A. 「ランディングページ」レポートを使う
(GA4のレポート構成によって表示場所は異なりますが、ランディングページ系のレポートを使うのが最短です)
B. 「トラフィック獲得」レポートで“ランディングページ”をディメンションとして追加する

Googleのヘルプでも、トラフィック獲得レポートに「Landing page + query string」を加える方法が案内されています。 Googleヘルプ
4-2 さくら整体院サイトのランディングページをどう読むか
整体院サイトのランディングページ上位は、次のような並びになりがちです(例)。
/(TOP)/blog/腰痛コラム(症状系の記事)/menu/(施術メニュー)/access/(アクセス)
見るポイントは3つに絞ると実務で回しやすいです。
- 新規ユーザーの入口になっているのはどこか
- “初めての人”が最初に触れるページ=改善優先度が高い
- CV(お問い合わせ・予約)に繋がっている入口はどこか
- ランディングページ別にCVが見られるなら、入口の勝ち筋が見える
- 意図(指名検索 / 悩み検索)を仮説で分ける
- TOPやアクセスが強い → 指名・リピーター寄り
- 症状記事が強い → 悩み検索寄り
- ここはSearch Console等のクエリと合わせると精度が上がります
「first_visitと組み合わせると、“初回訪問の入口ページ”だけを切り出して見られます(次で解説します)」
4-3 ブログサイトのランディングページをどう読むか
ブログの場合、かなりの確率でこうなります。
- ランディングページ=記事ページ
つまりランディングページ分析は、そのまま ブログSEOの“入口”分析です。
見るポイントは次の通りです。
- どの記事が一番入口になっているか(=集客の主力記事)
- その記事から どこへ回遊させたいか
- 例:プロフィール、メルマガ、サービスページ、人気記事まとめ など
- 回遊先が弱いなら、記事内に 導線(内部リンク・CTA)を設計し直す
5 first_visit × page_view で「初回入口ページ」を考える
5-1 「全ランディングページ」と「初回訪問ランディングページ」の違い
ランディングページには2種類の見方があります。ここは本当に重要です。
- 全ランディング:リピーターも含めた「すべてのセッションの入口」
- 初回訪問ランディング:first_visitが発生したセッションに限定した入口(=初めて来た人の最初の出会い)
意味合いが変わります。
- 全ランディング → サイト全体の入口傾向(既存客も混ざる)
- 初回ランディング → 新規にとっての“第一印象”の傾向(改善インパクトが大きい)
| 観点 | 全ランディング | 初回ランディング |
|---|---|---|
| 対象 | 全セッション | first_visitがあるセッション |
| 混ざるもの | リピーター含む | 初回だけ |
| 使いどころ | 全体の入口把握 | 新規獲得・第一印象改善 |
初回訪問ユーザー(first_visit)を切り出す考え方は、第2回で詳しく解説しています。
5-2 さくら整体院の初回入口ページを仮想でイメージしてみる
仮に、レポートがこうだったとします。
全ランディング上位
- TOP
- ブログ記事A(腰痛)
- メニュー
初回訪問ランディング上位
- ブログ記事A(腰痛)
- ブログ記事B(産後骨盤矯正)
- TOP
この場合の読みはこうです。
- 新規は「症状×地域」などで記事に着地し、そこからTOPやメニューを見る流れが主
- つまり “記事が第一印象”になっている
GA4上の操作としては、イメージだけ押さえればOKです。
- first_visitが起きたセッションだけに絞る(セグメント/比較などで切り出す)
- その状態でランディングページ(またはページ)を見る
→ これが「初回入口ページ」分析
5-3 初回訪問ランディングを改善するための打ち手
初回入口が記事なら、改善はかなり具体的にできます。代表例は次の3つです。
- 入口記事の中に“次の行き先”を用意する
- メニューへの導線
- 実績・お客様の声
- 初回キャンペーン・予約ボタン
- よくある質問(不安解消)
- 入口記事のCTRと滞在を上げる
- タイトル・メタディスクリプション・見出しを改善
- “悩み→解決→選ばれる理由→行動”の順に整える
- PVが多いだけで満足しない
- 大事なのは「初回訪問ランディングとして役割を果たしているか」
- 次に見るべきは“質”=エンゲージメント
ページの“質”まで見るなら、第5回:user_engagement(エンゲージメント指標)もあわせてチェックしてください。
6 ChatGPT先生と学ぶ page_view ノック(練習問題)

前提:GA4の page_view=ページ表示時に発生するイベント(=PVの元データ)です。ここでは、実務でよくある「読み取り」と「次の一手」を練習します。
各問は「状況 → 問い → 解答・解説」の順です。
Q1:PVが多い=読まれている?(誤解を正す)
状況
あなたはブログ担当です。GA4「ページとスクリーン」で以下が見えています(仮)。
- 記事A:表示回数(Views) 12,000
- 記事B:表示回数(Views) 4,000
- ただし記事Aは、同期間で「直後に別ページへ回遊」や「CV」がほぼ増えていません。
問い
記事Aは「成功記事」と判断して良いでしょうか?良い/悪いで答えた上で、確認すべき指標(2つ)と、次にやる分析(1つ)を挙げてください。
解答(例)
- 判断:この情報だけでは成功と断定できない(=悪い寄り)
- 確認すべき指標(2つ)
- 平均エンゲージメント時間(またはエンゲージメント指標)
- キーイベント(CV)または 回遊(次に見たページ)
- 次にやる分析(1つ)
- 記事Aをランディングページにしたときの セッションあたりの成果(CV、回遊、滞在) を確認する(ランディングページ起点で評価)
解説

page_viewは「表示された回数」であって、「読まれた質」や「成果」を直接は保証しません。
実務では PV(量)→ エンゲージメント(質)→ 回遊/キーイベント(成果) の順で評価すると判断ミスが減ります。
Q2:ランディングページの正体(入口を言語化する)
状況
ユーザーAが、1回の訪問(1セッション)で次の順に見ました。
/blog/腰痛-原因 → /menu/ → /price/ → /contact/
このセッションでは、page_viewは各ページで1回ずつ発生したとします。
問い
- このセッションのPV(page_view件数)はいくつですか?
- ランディングページはどれですか?
- このケースで「ランディングページ分析」で見るべき“改善ポイント”を1つ挙げてください。
解答
- 4PV
- /blog/腰痛-原因(セッション内で最初に発生したpage_view)
- 改善ポイント例:入口記事(腰痛記事)からメニュー/料金/予約への導線が適切か(内部リンク、CTA、ファーストビューの訴求)
解説
ランディングページ=「セッションの最初のpage_view」です。
整体院やサービスサイトでは、入口がブログ記事になりやすいので、入口記事の中に「次の行き先(メニュー・料金・予約)」を用意しておくのが基本戦術です。
Q3:初回入口ページだけを改善したい(first_visit × page_view)
状況
さくら整体院サイトで、ランディングページ上位が次のように見えています(仮)。
- 全ランディング上位:
/(TOP),/menu/,/access/,/blog/腰痛-原因 - しかし「新規集客を伸ばしたい」ので、初回訪問(first_visit)の入口を改善したいです。
問い
「全ランディング」と「初回訪問ランディング」は何が違いますか?
また、初回訪問ランディングを改善するための打ち手を 2つ挙げてください。
解答(例)

- 違い
- 全ランディング:全セッションの入口(リピーターも含む)
- 初回訪問ランディング:first_visitが発生したセッションの入口(=初めての出会いのページ)
- 打ち手(2つ)
- 初回入口になっているページ(多くは症状記事)の 導線強化:メニュー/料金/予約/実績へのリンク、CTA改善
- 初回入口ページの 検索流入効率改善:タイトル・メタディスクリプション・見出しを見直し、CTRと滞在を改善
解説
「全体の入口」と「新規の入口」は別物です。新規の入口が記事なら、記事の作り込みと導線がそのまま集客効率になります。
この視点があるだけで、PVを「ただの数字」から「改善の起点」に変換できます。
まとめ:GA4のpage_viewを“実務で使える指標”に変える整理
7-1 page_viewを一言でいうと
page_view=ページが表示された瞬間に発生するイベントです。
GA4のPV(表示回数)は、このpage_view(やViews)の集計だと捉えると、数字に納得感が出ます。
7-2 PV・セッション・ランディングページの関係(ここだけ覚える)
- セッション:訪問1回(session_startから始まる)
- PV(page_view):その訪問中に表示されたページの回数
- ランディングページ:その訪問(セッション)で最初に発生したpage_viewのページ(=入口)
実務での読み取りは、次の順が鉄板です。
- ランディングページ(入口)はどこか
- 入口から回遊(2ページ目以降)に繋がっているか
- 最終的にキーイベント(CV)に繋がっているか
7-3 「ページとスクリーン」で見るべきポイント(最低限)
- 表示回数(Views):どのページが見られているか(量)
- 平均エンゲージメント時間:ちゃんと読まれているか(質)
- キーイベント(CV):成果に繋がっているか(結果)
PVは入口になりやすいページを特定するのに便利ですが、PVだけで勝ち負け判定しないのが重要です。
7-4 ランディングページ分析が効く場面
- 整体院などのサービスサイト:
- 「TOPが入口」だけでなく、症状記事が入口になっていないかを確認する
- ブログ:
- ランディングページ=記事なので、SEOの入口管理そのものになる
入口ページが分かると、改善は「入口ページの内容・導線・訴求」に集中できるため、打ち手がブレにくくなります。
7-5 first_visit × page_viewで“新規の入口”を改善する
全体の入口(全ランディング)にはリピーターが混ざります。
新規集客を伸ばしたいなら、first_visitが起きたセッションの入口を分けて見るのが合理的です。
改善は主に2方向です。
- 入口ページ内の導線設計(メニュー・料金・予約・実績へ)
- 入口ページの検索面改善(タイトル、メタディスクリプション、見出し、構成)
次に読むべきテーマ(学習の流れ)
- 「PVの質」を見る:user_engagement(エンゲージメント指標)
- 「初回訪問」の切り出し:first_visit
- 「訪問単位」の理解:session_start
page_viewが分かると、入口分析→回遊→成果という一連の設計ができるようになります。